宮泉銘醸(福島県会津若松市)
酒蔵の魅力と実績
酒蔵の歴史・立地の特徴
宮泉銘醸株式会社は1955年(昭和30年)創業、福島県会津若松市に位置する蔵元です。もともとは地元有志の協力で創設された蔵であり、「良い酒を地元の人々へ届けたい」という想いから誕生しました。会津若松は古くから米どころ・水どころとして知られ、厳冬の気候と豊かな自然環境は酒造りに理想的です。
この地で培われた伝統と革新の融合により、近年は「冩樂(しゃらく)」という銘柄で国内外に高い評価を受け、名実ともに現代の銘醸蔵として注目を集めています。
独自の酒造りへのこだわり
宮泉銘醸では「少量仕込み・高品質・無理をしない造り」が信条。特に「冩樂」の製造においては、全国の選りすぐりの酒米と地元会津の清冽な水を活かし、毎年進化するスタイルを追求しています。温度管理された冷蔵設備での低温発酵や、搾り後の丁寧な火入れ・貯蔵など、全工程に細やかな技術が行き届いています。
プレミアム日本酒の展開(3銘柄)
『冩樂 純米大吟醸 極上二割』
- テイスティングコメント
香りは白桃や洋梨を思わせる上品な吟醸香。口に含むと滑らかで透明感のある甘みが広がり、米の旨味が美しいバランスで余韻へと続く。 - ペアリング
会津産の会津地鶏を使用した炭火焼(塩)と好相性。鶏の旨味と日本酒の繊細さが共鳴し、互いの香ばしさと甘みが引き立つ。
『冩樂 大吟醸 播州山田錦』
- テイスティングコメント
繊細な香りに続き、舌の上で広がる果実のような甘酸っぱさと心地よいキレが特徴。透明感が際立ち、綺麗な酒質。 - ペアリング
地元・会津坂下の馬刺し(ロース)と合わせると絶妙。肉の甘みと酒のキレが高次元で調和する。
『宮泉 純米大吟醸 無濾過原酒』
- テイスティングコメント
冩樂とは異なる骨格の強さとふくらみがあり、完熟リンゴや蜜のような濃密さ。原酒の力強さを楽しめる1本。 - ペアリング
喜多方産の味噌を使用した田楽こんにゃく。濃い味噌の旨味と酒の芳醇な甘味が口中で一体となる。
レギュラー日本酒の展開(5銘柄)
- 冩樂 純米酒
- 冩樂 純米吟醸 山田錦
- 冩樂 純米吟醸 五百万石
- 宮泉 特別純米
- 宮泉 本醸造
いずれも全国新酒鑑評会やIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)などで受賞歴を持ち、特に「冩樂」はSAKE COMPETITIONやKura Masterなどでも高評価を獲得しています。
地域原料を活かした酒造り
使用する酒米の種類と味の傾向
宮泉銘醸では、山田錦(兵庫県)、五百万石(福島県会津産)、雄町(岡山県)、愛山(兵庫県)などを使用。それぞれの特性を活かしながらも、会津の風土に合わせた醸造で独自の「冩樂」スタイルを確立しています。特に五百万石はすっきりとしたキレを、愛山はボリュームある甘味と膨らみを与えています。
仕込み水・酵母・地域連携
- 仕込み水:会津若松の伏流水(軟水)を使用し、まろやかで柔らかい口当たりの酒質に。
- 酵母:主に自社管理酵母や協会1801号などを活用。吟醸香とバランスのとれた酒質を実現。
- 地元農家との連携:福島県産米の利用を積極的に進め、会津美里町や喜多方の契約農家とのコラボも展開中。
地元との連携・イベント事例
- 冩樂の会(年1回・会津若松市内開催)
地元飲食店との協力によるペアリングコースを提供。特定銘柄の限定開栓など、蔵と食の融合イベント。 - 田植え・稲刈り体験(5月・9月)
契約農家の田んぼでファン向け体験イベントを実施。酒造りの原点に触れる試みとして好評。
酒蔵の風景と訪問情報
- 見学可否:見学不可(2025年現在・イベント時は限定公開)
- 直売所:あり(蔵隣接「酒蔵直売店 宮泉」)
- 見どころ:歴史的な蔵の外観、会津の城下町の風情、雪景色との相性が抜群
アクセス情報
- 住所:福島県会津若松市東栄町8-7
- 最寄駅:JR「会津若松駅」から徒歩約20分/タクシー約5分
- 車でのアクセス:磐越道「会津若松IC」から約15分
- 最寄空港:福島空港から車で約1時間30分(会津若松駅までバス便あり)
まとめ
宮泉銘醸は、伝統を守りながらも革新を続ける現代の先進蔵。特に「冩樂」は全国トップレベルの評価を受け、和食はもちろん地元の食文化との親和性が高い日本酒です。地域連携や品質追求の姿勢は、福島酒の復興と未来を担う存在として注目されており、今後も新たな展開に期待が寄せられています。