— 名酒「〆張鶴」を生む北越の蔵、日本海と山々の恵みを一滴に —

酒蔵の魅力と実績

新潟県村上市で創業した宮尾酒造は、銘酒「〆張鶴(しめはりつる)」の名で全国に知られる老舗蔵です。豊かな自然に囲まれた土地と良質な米・水を活かし、端麗で香り高い酒造りを一貫して追求。全国新酒鑑評会では金賞を幾度も受賞し、国内外の日本酒愛好家から高い評価を受けています。

酒蔵の歴史・立地の特徴

宮尾酒造は1819年(文政2年)創業。200年以上にわたり、村上の風土に根差した酒造りを続けてきました。酒蔵がある新潟県村上市は、日本海と朝日連峰に挟まれた自然豊かな地で、軟水の湧水や村上産の米が品質の高い酒を支えています。

独自の酒造りへのこだわり

  • 全量自社精米:酒米はすべて自社精米で管理し、理想の吸水性や芯白の露出具合に徹底的にこだわります。
  • 限定生産・手作業重視:大量生産を避け、麹造り・もろみ管理などの工程は熟練杜氏の手作業を基本としています。
  • 地下水の活用:敷地内に湧く軟水を仕込み水として使用。優しい口当たりとキレのよさに寄与しています。

プレミアム日本酒の展開(3銘柄)

〆張鶴 大吟醸 金ラベル

  • 受賞歴:全国新酒鑑評会 金賞常連
  • テイスティング:上品で控えめな吟醸香、口当たりはなめらかで、喉ごしに淡く華やかな余韻が続く。絹のような酒質。
  • ペアリング:村上名物「塩引き鮭」の炙り、または甘エビの昆布締め。

〆張鶴 純米大吟醸 しぼりたて原酒(限定流通)

  • テイスティング:生原酒ならではの力強さと厚みある旨味。果実を思わせる香りの奥に、しっかりとした米の輪郭。
  • ペアリング:真鯛の昆布蒸しや帆立のグリル。

〆張鶴 吟撰

  • テイスティング:香りは穏やかだが、含むとふくよかでキレもある。
  • ペアリング:村上牛のたたきや山菜の天ぷら。

レギュラー日本酒の展開(5銘柄)

〆張鶴 月(本醸造)

  • テイスティング:淡麗でスッキリした飲み口。冷やでも燗でも楽しめる。
  • ペアリング:たらの煮付けや野沢菜のおひたし。

〆張鶴 花(特別本醸造)

  • テイスティング:ほのかな吟醸香と丸みある味。
  • ペアリング:焼き鮭やにしんの昆布巻き。

〆張鶴 吟醸生貯蔵酒(夏季限定)

  • テイスティング:爽やかな香りとスッと消えるようなキレ。
  • ペアリング:岩牡蠣のポン酢、冷やしトマトの塩麹和え。

〆張鶴 純(純米酒)

  • テイスティング:米の旨味がしっかりと感じられる。
  • ペアリング:ぜんまいや根菜の煮物、干物の焼き物。

〆張鶴 雪(普通酒)

  • テイスティング:すっきりとした味わいと適度なコク。
  • ペアリング:豆腐の味噌漬け、味噌汁とともに家庭の和食に。

蔵の訪問情報・アクセス

  • 所在地:新潟県村上市上片町5-15
  • アクセス:JR村上駅から徒歩約20分、タクシーで約5分
  • 見学:原則非公開(イベント時に特別公開される場合あり)
  • 販売店:新潟県内および全国の特約店、オンラインでも一部入手可能

コラボレーション・イベント

  • 地元・村上市で開催される「村上大祭」や「鮭まつり」などで地元食材とともに振る舞われることが多く、地元飲食店とのペアリング提供企画も実施。
  • 限定酒や試飲会が行われる「〆張鶴の夕べ」などのイベントを不定期に開催。
  • 首都圏や関西圏での百貨店催事や地酒フェアにも参加し、蔵元自らが来場者と交流する場を重視しています。

総評

「〆張鶴」は、その名前の響きとともに、日本酒ファンの間で確固たる地位を築いています。宮尾酒造の酒は華美な装飾を避け、地元に根ざした味わいで勝負する「静の美」を感じさせる一本。村上の自然と文化の香りを、一杯の酒に封じ込めた逸品たちです。